今年から新設された「MLB CUP 2016」の関東大会開会式が2月6日、千葉県成田市のナスパ・スタジアムで行われ、次世代を担う野球少年・少女たちが元気に行進した。
同大会は小学4、5年生を対象とし、3月から全国12連盟による地方大会がスタート。参加チームは全国で約200チームを数え、地方大会を勝ち抜いた16チームは、8月5日から宮城県石巻市総合運動野球場で決勝トーナメントを戦う。
関東大会開幕式には、北関東連盟、東関東連盟、東京連盟、神奈川連盟に所属する74チームが参加。同式には大会を主催する『MLBジャパン』のジム・スモール代表のほか、イチロー外野手が所属するマーリンズのデービッド・サムソン球団社長、ジェフ・コーナイン球団社長付スペシャルアシスタントらも参加した。
来賓挨拶でスモール代表が「野球、メジャー・リーグは好きですか?」と問いかけると、子どもたちは元気に「ハイ!」と返答。サムソン球団社長は「この大会はみんなのためにある大会です。みんなのことを未来のイチロー選手、将来マイアミ・マーリンズの一員になる選手だと思っています」とエールを送り、現役時代にマーリンズで2度のワールドチャンピオンを経験したコーナイン氏も、「私は幸運にもメジャーで17年間プレーできましたが、野球を始めたのはみなさんと同じくらいの年齢でした。みなさんも野球を楽しんで、そして続けていってください」と激励した。
野球教室ではコーナイン氏が熱血指導
開会式終了後には野球教室も実施。指導役のコーナイン氏はバッティングについて「バットのグリップをきつく握ってしまうと、腕が固まってバットが出にくくなる。打席でもスタンスを広げすぎず、リラックスして立ってください」とアドバイス。野球上達の秘訣については「何の練習でも全力を尽くして、試合を心から楽しんでください」と力を込めた。
その後は子どもたちのティー打撃を見守りながら、気になったポイントがあれば手取り足取り丁寧に指導。指導後は再び子どもたちからの質問を受けつけ、自宅での練習法については「イメージすることも重要なトレーニング」と回答。野球を始めた経緯については、「友達と一緒になって、楽しめる野球が大好きになった」と自らのルーツを語った。
この日は開会式、野球教室ともに、大盛況のまま終了。サムソン社長は熱心な日本の球児に感心しながら、「今日は日本に来て最高の日だった。野球が素晴らしいもの、みんなの笑顔を生んでくれると再確認させてくれる。それこそが野球の真髄だと思う」と笑顔。
スモール代表も「みなさんが熱心なところを見せてくれましたけど、これは他の(関東含む)12の地域も一緒だと思う。その選手たちが集まって、最後に石巻で戦うときには最大の楽しみになると思っています」と大会の成功に期待を寄せた。