記憶と、記録。2015年シーズンはこのどちらも色濃く残るような1年でした。
パ・リーグでは、昨季王者・ホークスが、下馬評以上のチーム力を示し、ペナントレースを独走。
中心にいたのは、“1人目”のトリプルスリー・柳田悠岐。日本人離れしたパワーと、スピードを併せ持った超人的なプレーで、見るものを魅了しました。
セ・リーグは波乱の連続。最初に存在感を示したのは、勝ち出すと止まらない“中畑”ベイスターズ。ルーキー記録を更新することになる若き守護神・山﨑康晃の活躍などでロケットスタートを切るも、シーズン中盤に失速。
代わりに抜け出してきたのはスワローズでした。こちらの中心は“もう1人”のトリプルスリー・山田哲人。昨季、頭角を現した若きスラッガーがさらなる進化を遂げ、プロ野球史上初となる本塁打王と盗塁王の二冠を達成。彼の活躍もあり、チームは王者・ジャイアンツと、逆襲に燃えるタイガースとの激戦を制し、14年ぶりの優勝を成し遂げました。
2人のトリプルスリー誕生だけでも65年ぶりの快挙でしたが、その上をいく史上最高の記録を打ち立てた男もいました。ライオンズのリードオフマン・秋山翔吾。「1日1本」の意思でヒットを積み重ね、あのイチローやマートンを超える216ヒットを放ち、歴史に名を刻みました。
そして――。新たなスターの誕生とともに、多くのスターが現役を去っていった年でもあります。50歳にして現役を続けてきた“レジェンド”山本昌に、兼任監督としてのシーズンを送っていた谷繁元信。巨人の顔であり続けた高橋由伸、海を渡って活躍し、最後は故郷の東北に舞い戻った斎藤隆に、幻の完全試合と2度のノーヒットノーラン“未遂”が印象的だった細身のエース・西口文也…。彼ら以外にも、多くの名選手たちが、ユニフォームを脱ぐ年となりました。
スターが生まれ、スターが去っていった2015年シーズン。
濃厚な1年の思い出を、ベースボール・タイムズとともにぜひ振り返ってみてください。
■CONTENTS■
SPECIAL INTERVIEW
秋山 翔吾(埼玉西武ライオンズ)×駒田 徳広
至極のバットマン対談
世界野球WBSCプレミア12大会総括
2015-2016 NIPPON PROFESSIONAL BASEBALL
REVIEW & PREVIEW
プロ野球12球団の回顧と展望
2015 SEASON ARCHIVES 結果
2016年展望 来季の日本プロ野球界を占う!?
2015 REGULAR SEASON TITLE HOLDERS 個人表彰
2015NPB PERSONAL RECORDS
全選手 公式戦個人成績