勝負の8月。夜になっても蒸し暑い屋外球場では、やはり何かが起こるのだろうか。神宮球場で行われたスワローズ対カープ戦。初戦は新井貴浩が史上42人目の300本塁打を放つなど、首位・カープ打線が爆発して大勝したが、2戦目、3戦目と最下位・スワローズが連勝して勝ち越しを決めた。最大の功労者は山田哲人だ。先週、ベイスターズ・筒香嘉智に本塁打数で引き離されたが、3日は勝ち越し2ラン、4日はダメ押しの3ランと、2試合連続アーチを放ち、筒香の33本に再び1本差に迫った。頼れる男の活躍で最下位からの脱出にも成功したスワローズ。一方の首位・カープは勝ち星を伸ばせず、5連勝と調子を上げてきた2位のジャイアンツとの差は6.5ゲームに縮まった。
そして今日5日からは注目の首位攻防戦。先週の対決では岐阜で開催予定だった第1戦が雨天中止で、京セラドームで行われた第2戦以降は1勝1敗の五分だった。今回は果たしてどうなるか。初戦の予告先発は、ジャイアンツが先週の黒星からのリベンジを誓う菅野智之。カープはジャイアンツ戦今季3戦3勝の野村祐輔。明日6日は広島市民にとって特別な日。絶対に負けられない一戦となる。
パ・リーグでは首位を追いかける2チームの熱戦が目を引いた。7月を17勝4敗と凄まじい成績を残したファイターズに対して、7月に3つの負け越しを作ってしまった3位のマリーンズが対決。勝ち越したのはマリーンズ。カードの初戦を接戦で勝利すると、2戦目の大差にも気持ちを切り替え、3戦目は先発・唐川侑己は7回無失点7奪三振の快投でカード勝ち越しに貢献した。
8月最初のカードで負け越したファイターズは、ライオンズ相手に3連勝を飾った首位・ホークスにゲーム差を5に広げられてしまった。今日5日からはヤフオクドームで注目の直接対決。先週札幌ドームでの直接対決はファイターズが2勝1敗で勝ち越した。セ・リーグの首位攻防戦も注目だが、パ・リーグの首位決戦からも目を離せない“熱い”週末になる。