F・9年ぶり10連勝で2位浮上、S・山田の力で43日ぶりの最下位脱出

 7月に入って都内では連日30度越え。先発投手陣のコンディションが心配される中でホークスが首位を走っているパ・リーグだが、先週はファイターズが待ったをかけた。7連勝と勢いに乗ってヤフオクドーム乗り込むと、7月1日のカード初戦を高梨裕稔の7回無失点11奪三振の快投で勝利すると、続く第2戦では有原航平が8回無失点9奪三振。さらに第3戦では「1番・投手」で先発出場した大谷翔平が、打っては先頭打者弾、投げては8回無失点10奪三振の投打にわたる活躍で球団9年ぶりの10連勝。ホークスに今季初の同一カード3連敗の屈辱を味合わせ、最大11.5ゲーム離れていた首位との差を6.5ゲームにまで縮めた。順位も2位にまで浮上したファイターズ。一時は見失った首位の背中も、捉えられる距離まで縮めてきた。

 先発投手陣が踏ん張ったのがイーグルスだ。那覇で2試合、Koboスタ宮城で3試合と、全て屋外での試合だったが、暑さに耐えて5試合中4試合で先発投手がQSを達成。7月1日にはエース・則本がライオンズ戦で8安打を浴びながらも7回2失点に抑える力投でリーグ2位タイの8勝目をマークし、チームは先週3勝2敗で4位・ライオンズに0.5ゲーム差に迫った。

 一方のセ・リーグは、首位と2位以下に大差が出てきた。約2週間続いてきたカープの連勝は「11」で止まったが、以降も勢いは衰えることはなく、7月3日のベイスターズ戦に今季最多13得点を奪って快勝すると、貯金は今季最多タイの「16」。5カード連続の勝ち越しで、2位とのゲーム差は「10」にまで広げた。

 大接戦の2位以下の中で先週、浮上の兆しが見えたのはスワローズだ。6月30日に村中恭兵の5回2失点の好投でカープの連勝をストップさせると、7月2日、3日の秋田での連戦では、4番・山田哲人が2試合続けての決勝アーチで勝利に導いた。チームは3連勝を飾り、43日ぶりに最下位を脱出。混戦なだけあって2位とは1.5ゲーム差まで迫った。

オールスター出場メンバーも出揃い、お祭りムードが高まる中、今週最大の注目は目下10連勝中のファイターズが、本拠地移転後最多となる14連勝を達成できるかどうか。特に週末には3位のマリーンズ戦は、首位ホークスを追うのに負けられないカードになる。