F・14連勝で怒涛の追い上げ、C・若鯉の勢いはどこまで続く

前半戦の疲労蓄積が懸念される7月上旬だったが、カープの若鯉たちには無関係だった。

交流戦で大ブレイクした4年目の鈴木誠也は、7月に入っても月間打率.414と絶好調。5日のドラゴンズ戦でもタイムリーを放つなど、チーム2位タイの勝利打点を挙げている。投手陣では、ルーキーの岡田明丈が9日のタイガース戦で今季2勝目をマーク。6月に先発ローテ枠をつかんだ5年目の戸田隆矢は、10日のタイガース戦でプロ初完封勝利を達成。黒田博樹の日米通算200勝は次戦以降にお預けとなったが、先週末のタイガース戦に3連勝を決め、貯金は今季最多の19をとなった。

交流戦明けに勝ち星が伸びずに、最下位に沈んでいたタイガース。追い打ちをかけるように先週5日からのジャイアンツ戦に連敗。7日のジャイアンツ戦でルーキーの青柳晃洋が7回無失点の好投でプロ初勝利をマークしたが、8日からの首位・カープ3連戦では、先発陣が大乱調(藤浪8回6失点、能見6回4失点、岩貞1 1/3回6失点)。カープに今季2度目の3タテを喰らい、借金は今季ワーストの12となった。

一方、パ・リーグではファイターズの連勝が止まらなかった。6月18日のドラゴンズ戦を最後に敗戦がなく、その後引き分けを挟むことなく14連勝。2007年に記録した球団記録に並んだ。10日のマリーンズ戦では、7回で5点差を付けられていたところから、9回裏の土壇場で同点に追いつき延長戦に持ち込み、最後は12回にレアードのサヨナラホームランにより大逆転勝利。最大11.5ゲーム差あった首位・ホークスとのゲーム差も5.5まで縮めた。

 

今週は、オールスター前最後のカードになる。セ・リーグ2位のジャイアンツは8日からのベイスターズ戦で3連勝と勢いに乗って、首位・カープに挑む。少しでも差を詰めて逆転優勝に望みをつなげたい。13日は、日米通算200勝に向けてあと1勝に迫るカープの黒田博樹がジャイアンツを迎え撃つ。本拠地の声援を背に偉業達成に挑む。今週の15日()、16日(横浜スタジアム)にはセ・パの実力者が揃うオールスターゲームが開催される。最多の選出となったのはカープとマリーンズの7名。前半戦も残り僅かとなり、お祭りムードが高まるが、球宴の主役の大谷翔平の状態が不安視されている。10日の試合で投球時に右手のマメが悪化して負傷降板。今週のオールスター出場も厳しい状況になった。マウンドに上がれればベストだが、打者としての出場も可能性としてはゼロではないとのこと。今後は様態を見ながら出場は検討していくようだ。