高卒ルーキーF淺間がCS出場に意欲十分!

 ファイターズの高卒ルーキーの淺間大基が1軍生き残りに猛アピール中だ。9月13日に1軍に再登録された淺間は、14日のバファローズ戦でスタメン出場を果たすと、長打を含む2安打1得点を記録し、直ぐさま起用に応える。翌15日は「7番・右翼」でスタメンに名を連ねると、攻守で躍動した。

 

 2回の1打席目でレフト前ヒットを放つと、相手の牽制球がライト方向に逸れるのを見るや、一気に3塁へ。自慢の俊足を見せつけ、続く谷口のタイムリーで悠々と生還する。3回の2打席目は「しっかり外野まで運べた」とレフトへ犠飛を放ち追加点を奪った。そして、この日は何と言っても守備での貢献度が特に大きかった。4回、2死1、2塁の場面で、嶋の打球はライト前へ。この打球を処理すると、「狙い通り」と自画自賛する、見事な好返球で相手の本塁生還を阻止し、補殺を記録した。

 

 この好返球は前夜の反省が生きた結果でもある。「昨日も同じ展開で(本塁送球が)抜けてしまったので、練習から意識していました。あそこをアウトにするかしないかで大きく(試合内容が)変わると思いますし、外野手として出来る範囲はできたと思いますので、自信に繋がります」と若武者は手ごたえを口にする。続けて淺間はクライマックスシリーズ(以降CS)出場にも大きく意欲を見せている。「とにかく結果を残すしかないので、一球一球ガムシャラにやっています。CSのメンバーに選ばれる為、精一杯やるだけです」と必死にプレーする事を誓った。

 

 大きな起爆剤になっている19歳のルーキーの活躍で、チームは5連敗後に2連勝。栗山監督は若武者に大きな期待をかけている。指揮官は試合前に淺間を呼び出した。「『10代のうちは精一杯野球をやる事。だから、外出するときは報告する事』と伝えた。まずは能力関係なしに人として成長させる。(淺間は)(大谷)翔平と似ていて負けず嫌いなところがある。(CSは)もちろん結果を残している人しか使わない」と淺間のCS出場の可能性を含みながら、厳しい監視の下成長させる事を報道陣たちに宣言した。

 

 残り試合は14(15日時点)。「やってやろう!と言う気持ちです」と淺間は残り試合も貪欲にアピールを続ける。ホークスに惨敗を喫してしまい、チームの調子が落ち気味になったが、必死にプレーする姿はCSでも好影響をもたらすに違いない。怖いもの知らずの若武者にはこれからも期待が大きく膨らむばかりだ。

 

文:鈴木将倫