新井の2000本で勢いが付いたカープ ギータ目覚めずとも強いホークス

  先週のプロ野球は、4月26日(火)に新井貴浩選手が、通算2000安打を達成して始まった。

  神宮球場での第1打席でレフト線へのタイムリー2塁打。この偉業達成をキッカケに勢いに乗ったカープは、先週5勝1敗の好成績を残し、2014年6月7日以来、675日ぶりの首位に立った。2000安打達成翌日に野村祐輔がプロ初完封と成し遂げると、週末の本拠地3試合で31得点を奪う猛攻で3連勝。5月2日現在、首位打者と本塁打王の2冠のエルドレッドを始め、菊池涼介、丸佳浩、田中広輔、新井貴浩
と3割打者が5人も揃う破壊力抜群の打線には
今後も注目だ。

 スタートでやや出遅れたスワローズも、ゴールデンウィークに入って調子が上がってきた。こちらも好調な打線がチームを引っ張り、チーム打率はリーグ2位の.280をマーク。昨年のタイトルホルダー山田哲人、川端慎吾の活躍に加えて、新加入で1番打者に定着した坂口智隆は3割に迫る打撃を披露。バレンティンもケガによる昨年の不振から復調し、最大5つあった借金をついに残り1つまで減らした。

一方のパ・リーグはホークスが首位を快走中だ。3番・柳田悠岐が打率.237と苦しんでいるが、4番・内川聖一がリーグトップの打率.340をマーク。他にも中村晃と長谷川勇也が3割をマークして打線を支えてきた。昨季のMVPの調子が悪くても首位を走る強さのあるホークス。柳田が本来の姿を取り戻したとき、独走が始まってしまうのだろうか。

 それに待ったをかける一番手が、マリーンズだ。4月19日にホークスに首位を明け渡して以降も2位に踏み止まり、5月2日現在も0.5ゲーム差の2位につけている。好調なチームを支えているのは、リーグトップの防御率3.33を誇る投手陣。エース・涌井秀章が4月29日のファイターズ戦でリーグ単独トップとなる5勝目を開幕5連勝で達成。負けないエースが投手陣を牽引している。またリリーフの安定感も目立ち、10試合以上に登板している藤岡貴裕、内竜也、松永昂大、益田直也の4投手が防御率0点台の好成績を残している。

 
 そして5月を迎えた今週は、ゴールデンウィーク真只中。注目は各チームのエース。5月1日にようやく今季初勝利を挙げたファイターズの大谷翔平の巻き返しはあるのか。いまだに防御率0点台のジャイアンツ・菅野智之のピッチングにも注目が集まる。また、ベイスターズの井納翔一の投球も見逃せない。4月23日に2年ぶりの完封勝利を挙げると、翌週は7回3安打の快投で連勝を飾った。開幕投手を任された井納がエースとしてベイスターズを引っ張る存在になりつつある。最下位に沈むチームを浮上されることができるだろうか。