勝負強さが光ったC、上位追撃の準備が整ったF

 毎日のように首位が入れ替わる混戦セ・リーグ、ホークスの独走を許さぬように包囲網が作られたパ・リーグと、両リーグの傾向が顕著に表れ始めた5月中旬。特徴的な成績を挙げてきたのはどこだろうか。

 セ・リーグでは、カープの勝負強さが光った。17日のヤクルト戦でジョンソンが来日2度目の完封勝利を飾ると、19日のヤクルト戦では延長10回に天谷宗一郎のタイムリーでサヨナラ勝ち。翌20日の阪神戦でも延長12回に磯村嘉孝がプロ初打点となる勝ち越し打で勝利。2カード連続で2勝1敗と勝ち越しに成功し、5月7日以来の首位に浮上した。

 カープ以上に好調だったのが、開幕ダッシュに失敗したベイスターズ。先週はジャイアンツとの東北シリーズ2連戦に2連勝すると、続くスワローズ3連戦では昨季2勝11敗と苦手としていた神宮球場で2勝1敗と勝ち越し、ついに最下位を脱出。その一方で、昨季の王者・スワローズが3カード連続の負け越しで最下位に転落した。

 パ・リーグでは、ファイターズの好調ぶりが目立った。17日からの首位・ホークスとの3連戦に2勝1敗で勝ち越すと、続くイーグルス戦にも2連勝。22日には大谷翔平が5月1日以来の2勝目を挙げ、5カード連続の勝ち越しに成功。首位とのゲーム差を4にまで縮めた。

 バファローズは、あと一歩。先週は、ディクソン、松葉貴大、金子千尋が好投して3連勝を飾ったが、21日、22日はマリーンズ打線を相手に2試合で計15失点と投手陣が崩壊して連敗し、流れに乗り切れなかった。順位は4位まで上げてきたが、依然として借金6と黒星が先行。まずは勝率5割復帰を目指したい。

 今週は交流戦前の最後の1週間。およそ1ヵ月に及ぶ他リーグとの戦いを前に、チームの状態を改めて整えておきたいところ。注目は、先週末の3連戦で3本塁打を放つなど、ここまでリーグトップの計15本塁打を放っているスワローズ・山田哲人、22日のホークス戦で今月6本目となる今季16号本塁打を放ったライオンズ・メヒアの2人。交流戦を前に、下位に低迷するチームに喝を入れることができるだろうか。