交流戦最後の1週間、“セ界”の中心にいたのは間違いなくベイスターズだった。24日からのドラゴンズ2連戦に続いて、27日からのカープ3連戦でも第1戦、第2戦と勝利。セ・リーグで今季初の6連勝を飾り、最大11あった借金を完済して見せたのだ。
快進撃を支えているのは、2年目の石田健大、ルーキーの今永昇太、育成出身の砂田毅樹の若手左腕トリオだ。今月、彼らが先発した試合は計10戦10勝。25日のドラゴンズ戦で7回1失点の好投を披露した石田は、今月4戦4勝で月間MVP候補にも選出された。日曜日、29日のカープ戦に敗れて連勝は止まったが、5月の交流戦前までの戦いを15勝7敗1分の好成績で締めくくった。
反対に、“泥沼の1週間”だったのがジャイアンツだった。24日からのカープとの首位攻防3連戦で3連敗を喫すると、27日のタイガース戦ではこれまで負けなしの4連勝中だったエース・菅野智之が、エラーによって失った1点を返すことができずに今季初黒星。翌28日にも敗れて球団10年ぶりの7連敗。先々週の1勝4敗から巻き返すどころか、さらに黒星が先行して1勝5敗。借金1で順位も5位まで転落した。
一方のパ・リーグは、依然としてホークスの独走ぶりが止まらなかった。24日のバファローズ戦で17安打、先発全員打点の22得点の猛攻を見せると、その後も白星街道を突き進み、2カード連続の3タテ。2.5ゲーム差あった2位との差を、一気に6ゲームまで離した。
徐々に調子を取り戻しつつあるのがライオンズだ。24日からのイーグルス3連戦で3連勝を飾るなど、先々週の3勝2敗に続いて先週も4勝1敗と白星先行。首位・ホークスとは11ゲーム差を付けられているが、3位のファイターズとは3.5ゲーム差と射程圏内。今後の“熱パ”の鍵を握るチームであると言える。
今週は、いよいよ交流戦がスタート。過去11年でパ・リーグが勝率1位に輝いたのは、9度(ホークス5、マリーンズ2、ファイターズ1、バファローズ1)で、セ・リーグは2度(ジャイアンツ2)。通算勝利数でも、パ・リーグ865勝、セ・リーグ774勝と、“パ優勢”が続いている。果たしてセ・リーグ勢の巻き返しはあるのか。絶対王者ホークスに対するセ・リーグ勢の戦いに注目したい。