F栗山監督も絶賛!助っ人右腕がフル回転絶好調!

 ファイターズの頼もしい2年目の助っ人が調子を上げてきた。

 8月1日のマリーンズ戦(札幌ドーム)。この日まで7連勝中だった相手に、先発・メンドーサが7回無失点の好投を披露。21個のアウト中、3併殺を含む8つのゴロを奪う狙い通りのピッチングで6勝目を挙げた。

「全球種良かったけど、特にシンカーが良かった。」

 

 立ち上がりの1死1塁の場面で3番・清田を自画自賛したシンカーで注文通りのゲッツーに抑える。続く2回も無死1塁から5番クルーズをスライダーで併殺に倒し、ピンチを広げない。その後、打線の援護にも恵まれたメンドーサは気分よく投球を続け、7回の無死1塁の場面でも4番・デスパイネをシンカーでショートゴロのダブルプレーに仕留めた。

 

 これでメンドーサは最近の登板6試合中、5試合を7回2自責以下で抑えるハイクオリティースタートに成功。6勝目を挙げた助っ人右腕に、栗山監督は「マリーンズの打線は非常に振れているよね。メンドーサぐらい球が強く、動いていないと抑えられないと思った。本当にナイスピッチングでした」と賛辞を惜しまなかった。

 

 思えば昨シーズン、7勝13敗と大きく負け越したメンドーサ。援護をもらっても、すぐに失点を繰り返す事も多々あり、今季の前半も不振の続く助っ人に厚澤投手コーチが「先制して貰った直後に失点…あれは『喝』だよ『喝』」と同じ過ちを繰り返す右腕に、厳しく叱咤することもあった。

 

 しかし、長らく続いた不振の期間も終わりを告げた。その転機になったのは6月10日のジャイアンツ戦(札幌ドーム)。シーズン初の中継ぎとして登板した助っ人は、短いイニングで腕を思いっきり振った。そして力強い投球で、2回2/3回を無失点に抑えて見せた。この登板以降、調子も上り調子。6月の月間防御率は0.96。指揮官も「やっと我々が求めていたメンドーサになってくれた。1年半かかったね(笑)」と満面の笑顔で話した。

 

 ここから、メンドーサはチーム事情で中5、中4での先発が想定される。頼れる助っ人メキシカンのフル回転が、逆転Vへの鍵を握りそうだ。

 

文:鈴木 将倫