絶好のスタートを切ったG、打線が爆発したL

 先週、交流戦が開幕した。注目は、交流戦前の史上最多貯金18を作ったホークスに、セ・リーグ勢がどう対抗するか。5月30日の交流戦開幕記者会見では、パ・リーグ2位のマリーンズ・鈴木大地が「強すぎて大変です。セ・リーグにお願いします」と頭を下げたが…。

 まず初めにホークスと対戦したのはドラゴンズだった。初戦はホークスが勝利も、1日の第2戦では若松駿太が8回3安打無失点の快投を披露。結局は1勝2敗で負け越したが、若松の強気に内角を突きながらチェンジアップで空振りを奪うピッチングは、強力鷹打線を封じるための大きなヒントになったはずだ。続いて迎え撃ったのがカープ。こちらも初戦を落としたが、第2戦を4安打1失点、第3戦も6安打1失点に抑え、1勝1敗1分けの五分で3連戦を終えた。その結果、ホークスは交流戦3勝2敗1分の4位となった。

 交流戦全体を見ると、例年通りにセ・リーグ勢が下位に沈む中、好スタートを切ったのがジャイアンツだ。交流戦の開幕に合わせて、大黒柱の阿部慎之助が復帰すると、いきなりの逆転弾。チームは勢いに乗って5連勝。5日のファイターズ戦では、日本最速163キロを叩き出した大谷翔平の前に敗れたが、6試合を終えた時点で5勝1敗の交流戦1位を走っている。

 一方、パ・リーグで好調なのがライオンズ。持ち前の強力打線が、セ・リーグ投手に襲い掛かり、交流戦で2位タイの得点を挙げている。圧巻だったのが6月3日のタイガース戦で、それまで防御率0点台だった岩貞祐太を捉え5回途中9失点でノックアウト。計12得点を奪って甲子園の虎ファンを黙らせた。課題の守備面も安定し始め、6試合で4勝2敗、ジャイアンツに次ぐ交流戦2位の好位置につけた。

 先週1週間、リーグ別の勝敗は、セ・リーグの17勝、パ・リーグの18勝、引き分け1。過去11年で勝ち越したのは1度のみ(2009年)というセ・リーグ勢が、このまま喰らいついて今年こそ意地を見せられるか。ホークス包囲網とともに、交流戦1勝5敗スタートとなったスワローズの巻き返しに期待したい。